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 水とバイオマスから付加価値の高い材料を創っています。

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最近のプレスリリース

水で分解し資源再生するビニルポリマーによる
究極のプラスチック循環システム開発に着手
(信州大 繊維学部 高坂泰弘 先生 と
​ 海洋研究開発機構 出口茂 先生との共同研究
​です

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最近の研究総説1

水だけを用いたキチンの精製と材料化
グライコフォーラム、26巻、2号、A5ページ、2023年

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【要旨】これまで長田研が取り組んできた「水だけを用いたキチンの分離精製や材料化の技術」を紹介した総説です。温度や圧力を制御した水を反応場とすることで、水の物性をコントロールし、従来の化学産業で多用されてきた酸・塩基や有機溶媒を使わないキチンの利用を提案しています。

最近の研究論文2

高温高圧水中でのNN-ジエチルアセトアミドの高速ラジカル重合
Industrial & Engineering Chemistry Research誌、61巻、46号、17012ページ、2022年

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【要旨】サーキュラーエコノミー(循環型経済)や持続可能な化学産業の実現のため、低環境負荷なポリマー合成法が求められています。本研究では、NN-ジエチルアクリルアミドのラジカル重合を高温高圧水中(150 °C, 0.5 MPa)で行い、反応時間2分でモノマーが完全に転化することがわかりました。得られたポリマーの分子量は70℃の水中で重合したものと同程度であり、また150℃の有機溶媒中で重合した場合よりも高分子量かつ分子量分布が狭いことがわかりました。この原因としては、モノマーのカルボキシ基と水分子の水素結合や、不均化停止反応が抑制されたことが挙げられます。高温高圧水中を反応場としたラジカル重合反応は、短時間かつ低環境負荷であることから、工業的にも有望です。

最近の研究論文3

機械学習による高温高圧水に対する有機物の溶解度予測
The Journal of Supercritical Fluids誌、190巻、105733ページ、2022年

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【要旨】高温高圧水中での有機反応の制御には、反応場の相挙動(均一相や液液2相)の把握が必要です。当研究室でもバイオマス変換を検討してきましたが、反応場で溶質が均一に溶解しているのかどうかを、知りたいと考えていました。

 この論文では、機械学習を用いて高温高圧水に対する有機物の溶解度の予測を行いました。機械学習では、一般に多くの実験値(学習データ)が必要ですが、高温高圧水中での溶解度データは少ないことが問題でした。そこで本研究では、常温常圧での水に対する有機物の溶解度の実験値も学習データに加えました。これにより、有機物の化学構造、水の温度、水の密度を入力することで、高温高圧水に対する様々な有機物の溶解度を予測することが可能になりました。

 (余話)長田研が機械学習に取り組むきっかけは、2020年春に2ヵ月ほど大学での実験が一切できなくなったことです。その間に、研究室全体で機械学習の取り組みを始めました。ピンチをチャンスに変えたいと思いました。今後も、様々な分野に機械学習を利用した研究を進めていきます。

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